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時計錦絵

1. 時計錦絵とは

錦絵とは、多色刷にした浮世絵版画の称です。
1765年頃、それまで単色だった版画に色がつけられ、「錦のように美しい」と言われたのでその名があります。 絵師、彫り師、摺り師が協力して摺りだす精巧で華麗な木版画は、写真以上に当時の姿をいきいきと伝えてくれます。
時計錦絵」と言う言葉はこのコーナーで新しく名付けた名称で、あくまでも時計が(一部に)描かれた錦絵という意味です。
江戸〜明治後期までの錦絵はもとより、古い版(画)本やその後の創作版画や現代版画までを含みます。 便宜的に時計錦絵と呼びましたがこのジャンルには木版はもとより石版や銅版など版画形式の全てを指すものとご了承下さい。

2. 諸工職業競−時計師

「諸工職業競―時計師」、年一画、明治12年4月22日御届

これは「諸工職業競」と題した明治初期以降に出来た新しい職業を紹介したシリーズで、 椅子製造とか靴製造場之図など10種類くらいの明治の新しい職場が錦絵になったものの一枚です。
2人の時計師が八角時計などを修理してる様子と、時計店らしき店頭風景が面白いです。
壁にはボンボン時計や鳳凰飾りの付いた分銅引きと思われる大時計、ガラスドームに入ったフランス製の置時計、 米国製の目玉の動くコンチネンタルあたりの置時計も見えます。
ガラスの塵除けがあり、懐中時計を修理している様子もうかがえます。
壁紙は和風の卍(まんじ)つなぎ模様で床はアルファベットの入ったじゅうたんでしょうか? 手あぶりに煙草盆、あらゆる物がなにかちぐはぐな和洋折衷といった印象ですが、 新しい時代の到来を演出したようにも思えます。
みんなまだ和服で、下の方で犬がチンチンをしてるのがご愛嬌!


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