14. ドイツ製ビー目覚 【メーカー不明】
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メーカー | 製造年代 | 大きさ | 仕様・備考 |
---|---|---|---|
メーカー不明(ドイツ) | 大正時代〜昭和初期 |
本体直径6cm 高さ取っ手上11cm |
真鍮にニッケルメッキしたケース、 板ガラス、 1 Tag Wecker(毎日巻目覚時計) |
ビー目にしては少数派の紙を貼った文字板です。 面取り硝子でもないからか無骨に感じる作りが気になって入手しました。 文字板、機械、裏蓋に MADE IN GERMANY とありドイツ製ですが、メーカー名を記したものは何もありません。
まず気に入ったのは打ち玉を取り外すことなく機械をさっと取り出せるようケースに切り欠きを付けたところです。(写真3) ほとんどのビー目は打ち玉を取り外さないと機械が取り出せない構造で、そのやり方もそれぞれなので分解修理時に壊してしまう要因になっています。 筒形のケースであることから機械がなかなか出てこないこともあり、取り出す作業だけでイラっとします。 いい加減なつくりに感じますが、切り欠きを許容するだけでそのような問題は全部解決しますので、割り切りの良さに賛同しました。
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機械は設計も部品の仕上げも丁寧です。 小さいからいい加減に作ってある製品が多いですが、この機械はスタンスが逆で小さいことで不具合が出ないような設計や仕上げをしている印象です。
例えば文字板。繰り返しの分解・組み立て作業に耐えられるよう地板の柱の延長線上にネジで固定しています。 目覚しのアゲバネも精巧なつくりで結構正確な時刻にベルが鳴ります。アンクルの形状やテンプ、ヒゲゼンマイもしっかりとしたものです。 写真にはありませんが、短針の真鍮ハカマはウオッチ並の精度で作っている感じでした。
この時計はビスクドールの横で長いこと飾り物になっていたようですが、 こういった丁寧さのためか、何十年もメンテナンスされずに油切れでカラっからの機械なのにゼンマイを巻くと一日しっかりと動いていました。
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