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携帯用日時計

2. 旅行用算盤付携帯日時計 江戸末期

旅行用算盤付携帯日時計

5.7x17.8cm、江戸末期

「道中所持すべき物、懐中物の他、成丈事少(なるたけことすくな)にすべし。 品数多ければ失念物等有て、かえって煩わしきものなり。」
文化七年(1810)刊の「旅行用心集」には、このようにあり、江戸時代の旅は歩きが基本であったため、 身軽な旅支度が必要であったことがわかります。そんな時代のアイデア品です。

商人の旅に必要な携帯用小算盤(こそろばん)に日時計が一緒になったもので、 算盤の右に墨壷と日時計が組み込まれています。算盤の底には引き出しが有ります。 引き出しの中は残念ながら今は空ですが、旅の携行品(尺度、小筆、耳掻、毛抜など)が入っていたと考えられます。

江戸の携帯用日時計は古くは大正13年、高林兵衛著「時計発達史」に多様な日時計が見られ、 又新しくはセイコー時計資料館蔵「和時計図録」の図版に詳しくあります。
携帯用日時計は江戸時代から現れたもので、それらは一般的には小型の木製や真鍮製のケースの中に収められた磁石付きの 半球型の日時計がもっとも多く、そのルーツはヨーロッパや朝鮮と思われます。

高林兵衛著「時計発達史」の紹介

和時計の国内最初の原著といわれてる歴史的名著です。

左: 真鍮製
右: 紫檀製金銀象牙象箝入

左から
旅行用日時計
矢立付旅行用日時計
算盤
尺度
矢立(筆記用具)
耳掻
毛抜付
刀柄へ仕込みたる日時計

携帯用小形日時計各種

左写真の矢立付旅行用日時計が本ページの「旅行用算盤付携帯日時計」と同類のものです。

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