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巻き鍵物語

2. 鉄鍵

時計の巻き鍵は時計が大量に輸入され始めた明治初期に入ってきたものですが、残されたものを見ると当時鉄鍵と真鍮鍵が混在してたようです。 当然材質や製法を見ると鉄カギの方が古いと思われます。 国産の時計が普及し始めるまでは圧倒的に米国製のボンボンが多かったのですが その中でも鉄カギは残存が少なく、鉄カギの入った舶来のボンボンを見ると思わずニッコリしたものでした。

米国製のカタログを見てもこのような部品を載せている所はあまりなく、鉄カギについては残念ながらメーカーの特定は出来ませんでした。 唯一、NEWHAVENのカタログに部品のページがあり類似の鉄カギを見つけることが出来ましたので、これと同じ鉄カギの参考になるでしょう。

国産のワンピース鉄カギと断定できるものは見たことが無く、今のところ不明です。ご存知の方は情報をお寄せください。

鉄カギ

1880 NEWHAVENカタログより

代表的な鉄カギ

左下写真は代表的な鉄鍵をまとめたものです。右上はユンハンスタイプの径の大きいタイプ。
一番下の小型はすこし径が小さく、その他は同じ径。真ん中の丸いタイプはフランス製のクロックカギ。

右下写真のカギは全長7cm、幅4cmのデザインの良い鉄カギです。
時計屋さんが持っていたものだそうで、古く日本に入ったもののようです。 サイズは少し大きくユンハンスのスリゲルに合うキーサイズです。

グッドデザインの鉄カギ

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