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地球儀時計

4. 自動地球儀時計 一級品 【豊橋時計製造株式会社】

自動地球儀時計 一級品

地球儀を支える風神と雷神

下で時計を支える邪鬼

メーカー 製造年代 大きさ 仕様・備考
豊橋時計製造株式会社
(豊橋町大字新川字市南79番地)
明治32年〜36年 高58cm 自動地球儀時計(一級品)

こちらは一級品です。
機械、機巧は変りませんが外観デザインがよりこった作りになっています。 基本的には楕円のケースを積み重ねるのは二級品と同様ですが台座の一番下部と二段目の間に四隅にアンチ製の邪鬼の小型人形を入れて、 あたかも邪鬼が時計を持ち上げて、支えているようにデザインされたインパクトのある姿をしています。
漆黒の台座と京根来塗り風の朱のコントラストが鮮やかで、地球儀を支える支柱の台座にはアンチの風神と雷神が配されています。 時計を下で支えてる邪鬼が印象的で、四天王邪鬼の様に四天王から踏みつけられて懲らしめられている小悪魔ようなイメージのある邪鬼ですが、 本来は四天王の部下でお釈迦様を邪魔をするためにやってくる悪魔を追い払う為の夜叉神(善神)なのです。

骨董 根本商店 さんに詳細がありますので、是非御覧ください。

地球儀時計 概説

豊橋において、地球儀時計という特殊なデザインの置時計を製造して、海外にまで輸出した豊橋時計製造株式会社が 明治32年2月1日に豊橋町大字新川字市南79番地に設立された。
創業は明治25年頃といわれる。
社長は南設楽郡新城町の鳥居亀吉、資本金は二万五千円で職工は最盛期には150人位いたようで、 時計及びその付属品の製造をしていたが、特に地球儀時計が有名である。

この地球儀時計は、簡単に言えば置時計の上に地球儀がのっているもので、時計の内部構造は普通の掛時計と全く同じである。 変っている所は、機械の回転に連れて時計の上に取り付けられた地球儀が24時間でちょうど一回転するように作られている点である。 付録に、地球儀が回転するにしたがって正確な時刻を指し示す仕組みになっている新発明の自動地球儀時計の原理を解説する資料として、 地球に関する学説を日・英・華三ヶ国語で書かれた『地球約説』が付いていた。
しかしこの会社はその後、重役等が本業をそっちのけにして山林払下運動に狂奔し、会社の動不動産を挙げて此れにつぎ込み破産し、 創業からわずか10年を経た明治36年に倒産したようである。 一説には、宣伝費などに経費をかけ過ぎたのと、あまりにデザインにこりすぎたため経営が成り立たなかったと言われる。 いずれにしても、明治中期精密機械工業の少なかった豊橋に於いて、 短期間にしても一世を風靡した地球儀時計が製造されたという事は特筆すべきである。

「豊橋市史」より

豊橋市史にもあるように豊橋時計の実質の活動は明治32〜36年という短い期間でしたが 地球儀時計というユニークな時計を作ったために時計製造史の中では大変存在感が有ります。 地球儀時計はそのデザインから豊橋時計のオリジナルと思われていますが、地球儀時計という発想と製品は 当時すでにヨーロッパの時計メーカーに有り、いずれそれらにヒントを得て作られたものと思われますが、 最終的には日本的な製品に仕上げられてる所は日本のお家芸とも言えます。

会社の倒産に際しては、地球儀時計が社員に給与代わりに渡されたとか、残った地球儀は花火の皮に使われたと言う逸話が伝わっています。

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