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WATERBURY CLOCK CO.(ウオーターベリー)

Waterburyは1857年からコネチカット州ウオーターベリー市にて時計を製造し1944年まで続いた。 その後はインガソールと合併、後にタイメックスになる。

1. 10inch YEDDO (多くの国産時計のモデルとなった時計)

YEDDO

メーカー 製造年代 大きさ 仕様・備考
ウオーターベリー
(米国コネチカット州)
明治初期 ペイント文字板十吋、全高55cm 八日捲き、打方付
文字板は紙の補修用文字板が上張りされている

WaterburyのYEDDO。
吉沼時計及び初期国産の多くの時計会社が採用した「鋲打」のモデルとなった時計です。
YEDDOとは変わった名前ですが、世界の都市シリーズの名前の中の江戸=東京のことと思われます。 1868年に明治に変わり江戸は東京になりましたが、明治初期、当時来日した西洋人の間でも東京はまだYEDO (江戸、EDOではなくYEDOと書きました)だったのです。その後東京はTOKEIとかTOKIOからやがてTOKYOに落ち着きます。 従って時計のラベルの住所も蛎殻町や吉沼のTOKIOの書き方は古い時計の特徴とも言えます。

  1. 文字板
    10吋ペイント文字板(紙文字板に張替え、オリジナルでない)
    本来12時の下にWCの商標ロゴ及びセンター飾り環が入る
  2. 機械
    吉沼のモデルになったと思われる機械
    地板にWATERBURY CLOCK CO PAT'D SEPT 22 1874の刻印あり、ボン針台にも刻印あり
  3. ケース
    ROSEWOODあたりの薄皮張りで国産のペイント木目仕上げケースと違って上質である
    鋲打バンド回しは吉沼と同様であるが、上が渦巻き鋲、下が小型太鼓鋲に使い分けている (吉沼は上下同じ形の鋲打)
  4. ラベル
    黒字金彩で会社名と下に使用法を細かく説明している、裏に10inch YEDDOの大きなラベル有
    Waterbury Clock Co.
    Waterbury,Conn.,U.S.A.

このWaterbury YEDDOは本国のカタログには余り見られず名前からしても日本向け仕様の時計かとも思われますが、 初期の国産各社は競ってこのYEDDOのスタイルをコピーしていますので同様の時計が多く見られます。
日本人がこのスタイルを西洋時計の代表と認めたわけで多くの国産時計のモデルとして意義ある時計です。

機械と振子

吉沼時計 はこの機械をモデルにしたと思われます。

WATERBURY CLOCK CO

PAT'D SEPT 22 1874の刻印
ボン針台にも刻印あり

振子室ラベル

黒字金彩

会社名と下に使用法を細かく説明している

背板のラベル

10inch YEDDOの大きなラベル

Waterbury Clock Co.
Waterbury,Conn.,U.S.A.

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