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紙製文字板の洗浄については、お手入れの基本コーナーで「ブラシで埃をとる程度にします」とご説明しまし た。しかし、時々とりあえず動かそうとスプレー式潤滑剤を裏側からシューッと拭きつけた結果、紙製の文字 板がたっぷり油を吸ってしまったり、油で汚れた手でさわった跡がついている文字板をみか けます。
ここでご説明するのは、そのような油汚れのついた紙製文字板をある程度きれいにする方法です。
【注意してください】
精工舎、英工舎、愛知時計電機製の一般的な印刷文字板のいくつかで実験した結果、この方法は、汚れ落し と油抜きに効果があり、文字板の紙や印刷に特に影響がないようだという確認はとれています。
しかし、すべての文字板で確認したわけではなく、特に夜光文字はどうなるかわかりません。 また、後から書き足された文字がある場合、その影響は不明です。
保証はいっさいできませんので、ご了承ください。
- 用意するもの
@紙製文字板(バラシテ文字板だけにしてください)
A洗面器
B柔らかい小さめの刷毛
Cアルコール(薬局で300円くらいで売ってます→)
アルコールは細かい部品の洗浄にも重宝しますので一本買っておくと便利です。- 洗面器に文字板をいれます・・・洗面器の水分は拭き取っておきましょう
- 文字板が浸るまでアルコールを入れます・・・直接ドボドボ入れてオッケーです
- 文字板の表面を撫でるように洗う・・・柔らかい刷毛でやってください。歯ブラシなどの固い のでゴシゴシしては駄目です。汚れの気になる部分を入念にやります。
- 乾燥する・・・古新聞の間にティッシュペーパーを敷き、文字板を挟んで本などで重しをします。 5分くらいして様子を見て、ティッシュペーパーに汚れが移っているようなら新しいものと交換して完全に 乾くまでまた重しをのせておきます。
- 一時間くらいしたら・・・ほぼ乾燥してますので様子をみます。きれいさっぱり!!のはずです。 大量に油を吸っていた場合、分解した油分が文字板の上に白い粉状になって貼りついていることがあります。 この場合、こすってもとれないので、その場所を覚えておき再度アルコールに浸し、柔らかい刷毛でナデナデ します。
この方法で油汚れは結構キレイになります。残念ながら水分を含んだシミや焼けはどーにもなりません。 この他にも良い方法がありましたら、是非教えてください。
× セルロイド(Celluloid)文字板は絶対にアルコールで洗わぬこと!!
国産ですと戦後の昭和20年代にセルロイド製の文字板が多くみられますが、この文字板には絶対にアルコ ールを使わないで下さい。 セルロイドは、硝酸繊維素、樟脳、アルコールに安定剤や染顔料を混ぜ合わせてなんやかんや練ってアルコール をとばして作られるらしく、 アルコールが附着するとすぐにメンソレータムのような匂いがして文字どころか、 文字板そのものが溶け出します。ちょっと付けただけで溶けます。(これで2度失敗しました・・・)
戦前の置き時計はペイントされた針は少なく、ほとんどがブルースチールの針が使われています。 おなじ青に見えても熱処理したものと薬品処理したものがあるようですが、美しい青の針は何れもペイント より時計の顔をキリッと引きしめてくれるようです。しかし、なんとなく色がくすんでいる。そんな時計を おもちではありませんか?
手抜き洗浄編で油汚れ用の洗剤で洗う方法を紹介しましたが、あの方法では針だけきれいにするには手間が 掛りますし、水洗いするのですぐに取りつけできません。針だけすぐに綺麗にしたい、そんな場合は、上で 紹介したアルコールを綿棒につけて軽く擦って見てください。油汚れが落ちて透き通るようなブルースチール に蘇ります。
↑上のように磨いてきれいになる針はいいのですが、長いこと硝子が割れたままで保管されたりしたものは ブルースチールの針が錆だらけになってもとがどんなだったか想像もつかないほどのものがあります。 こんな場合は、思いきって再度ブルーに着色してみましょう。
これだけ。意外に簡単です。
- #800くらいの耐水サンドペーパーを使って針の錆を落します。黒い斑点がなくなり完全に鉄の銀色になる までやります。
- #1500くらいの耐水サンドペーパーを使って丁寧に仕上げ磨きします。
- アルコール等で針の表面をきれいに拭きます。
- 0.3〜0.5mmの厚さの真鍮や銅の板の上に針の表面を下向きにしてのせ、この真鍮の板をペンチやヤットコで くわえ(熱くなるため)ガスレンジで真鍮板を下からあぶります。銀色から淡い黄色に変化し、橙、栗、紫、 濃青と変化しますので気に入った色がでたところで素早く火から遠ざけます。
板にのせずに直接火にかけると温度が急激に高くなりすぎ濃青、淡青を通り越してくすんだねずみ色になって 失敗します。また、色にムラがでやすいです。
傷んだ針を代用品に交換するのは簡単ですが、できればオリジナルのものを残したいところ。ちょっと手を かければ錆だらけの針も立派に蘇ります。真っ赤に錆びた針もこんなにキレイに!
これくらいが丁度良い?
さらに温度を上げるとこんな色 昔のやり方については、「時計技術の相互研究」のコーナーの第三章 技術問答の
44.針に色付けの方法
75.針の色着け法
を参考にしてください。
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