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 修理と雑学

古目覚の簡易修理 修理の秘訣


1. 受ネジの交換

置き時計の調子の悪い理由の大半が天真や受ネジの磨耗です。
受ネジは最も回転の激しいテンプの軸受けなので分解掃除したときは必ずチェックしましょう。
受ネジの溝がVになっていればオッケー、Uになっていたり天真が短くなっていて受けネジをいっぱいに締めても ガタツキがあるような場合は交換時期です。
もちろん、天真を同時に研ぎ上げるのが理想ですが、こちらはちょっとコツがいるのでとりあえず受ネジの 交換にトライしてみて、それで調子がよくなったら次に天真の研ぎ方を覚えたらいいかと思います。
受ネジはメーカーやモデルによって長さや太さ、ネジのピッチが微妙に違います。少しづつ買い揃えておくと便利です。

2. 天真を砥ぐ

↑と言うものの、調子の悪い原因の大半はやはり天真の磨耗です。キズ見で見て先端がまるくなっていたら アウトです。
天真を砥ぐには、まず機械からテンプをとりはずします。
この後が難関で、ヒゲゼンマイを天真から抜き取る必要があります。「目打台」「ヒゲ用ピンセット」 「ヒゲ玉抜き」などの専用工具がありますが、とりあえず、マイナスドライバーの小さいのがあればなんとか なるでしょう。
傷んだマイナスドライバーがあれば、先端の真中をUの字に研磨しておくとヒゲゼンマイを抜く工具として 役にたちます。 抜き取る前にヒゲゼンマイがどのように取り付けてあったか忘れないようにしてください。ヒゲ玉の割れの 位置を覚えておけば良いでしょう。
無事にヒゲゼンマイが抜けたならば、キズ見でどのように磨耗しているかよく確かめます。 次に「天真」の片方を四ツ割チャックという工具ではさみ、その反対側の天真の先端を45°〜60°くらい になるように油砥石で砥ぎます。これにはちょっとコツというか慣れが必要です。本番の前になにかで練習 しておくと良いです。綺麗に砥ぎあがったらヒゲゼンマイをもとの通り取り付けてテンプを機械にセットします。 元気に動きましたか〜?

※天真を砥ぐ角度があまいと受ネジに接触して止まりの原因になります。逆に鋭くしすぎると最初は調子よ くてもすぐに先端が磨耗して、短期間で具合が悪くなってしまいます。ほどほどにしてください。
※四ツ割チャックは、時計屋さん以外では彫金関係を扱うお店(ホビーコーナーなど)で購入できます。 1500円くらいです。



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