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 修理と雑学

古目覚の簡易修理 手抜き洗浄と注油


4-1. 綿埃をピンセットで取り除く


テンプ(調速装置)に綿埃がいっぱい

取出した機械をよく見てください。綿埃がたくさんついていませんか?
古いタイプの目覚ましは特にケースに隙間が多いので埃が入りやすく溜まった埃が止まりの原因になります。 比較的新しいものは、ゼンマイを巻く鍵穴の周りにもカバーがついていたりして埃が入りにくくなっていま す。
古い時計屋さんは「目覚ましはな〜、枕もとに置かないで箪笥の上に置いて使うんだよ」といいます。 高い位置に置けば布団の上げ下ろしなどで埃をかぶり難いという生活の知恵ですね。
おっと、横道にそれました。
埃はヒゲゼンマイなどを変形させないよう注意しなかがらピンセットなどで取り除いてください。 ついでに錆具合やホゾ穴の汚れ具合なども観察します。
埃がとれたらゼンマイを巻かずに機械を軽く左右に振って動くか確認します。油がきれていてもほとんどの 場合、5〜10秒くらいは動くものです。動かない場合はほんの少しだけゼンマイを巻いてみます。 ここでゼンマイをいっぱいに巻かないのは、この後機械を洗うときにゼンマイの間もきれいになるように なるべく隙間を作っておくためです。

4-2. 揮発油で洗う


ビニール袋に入れてシェイク!!

おおーっ、きれいさっぱり

洗浄には灯油ケロシンホワイトガソリンまたはベンジンを使います。
灯油ケロシンは、アウトドアショップでランプ等に使う燃料として1リットル180円くらいで入手でき ます。ケロシンは、ストーブなどに使う一般の灯油より値段が高いのですが、一般の灯油より乾きがはやい のと臭いがきつくないのでオススメです。ホワイトガソリンやベンジンはケロシンの倍くらいの値段ですが、 さらに乾きが速いのでお好みにより使い分けてください。乾きが早いものは引火性が高いので冬場は ストーブなどの前で作業しないようにしてくださいね〜

  1. ビニール袋に機械を入れる
    先ずビニール袋を二枚重ね、その中に静かに機械を入れます。二枚にするのは機械は突起部分がたくさんあるので穴があいて 灯油をかぶらないようにするためです。
  2. 灯油ケロシンを入れる
    袋の中に三分の一から四分の一程度入れます。
  3. シャカシャカ振る
    片手でビニール袋の口をギュッとつかみ、もう一方の手で機械の四つの柱のうちの交差する二本を押さえて上下に振ります。 テンプやアンクルを押さえてしまうと変形する可能性があるので必ず柱の部分を押さえてください。 中で機械が暴れないようにして灯油が機械の間を流れるように振ればいいわけです。先ずは2〜3分振りましょう。
  4. 一度取出して細かい部分を綺麗にする
    一度取出して、ホゾ穴のまわりなどにこびりついた古い油を取り除きます。割り箸の先を削ったものを使うと便利です。 軽い錆も汚れ同様にこの段階でゴシゴシやっておくとほとんどが落ちてしまいます。
  5. もう一度シャカシャカ
    汚れた灯油を捨て、新しいのをいれてもう一度2〜3分振ります。
  6. 乾かす
    機械を取出して軽く振り余分な灯油をとばします。完全に乾くまで何日かそのままにしておきます。 急ぐ場合はドライヤーをかけると表面は速く乾きます。 充分乾かさないとこの後注油する油が変質してしまうので注意してください。

4-3. 調速機まわりをきれいにする(必要に応じて)

テンプとヒゲゼンマイの部分を調速機と言って、ここは時計を制御する心臓部分です。古い目覚ましはテン 真が錆びたりテン真の受ネジのなかに古い油がこびりついていることがあるのでなるべくはずしてきれいに します。ただし、もとに戻すときに若干のコツが必要なので覚悟してバラしてください。
画像の機械はテン真が錆び、またヒゲゼンマイも変形して歯車に接触していたのでこれを修整するためにバ ラしました。


ヒゲ持ちクサビを抜く

テンプの受けネジをはずす
  1. ヒゲ持ちクサビを抜く
    ヒゲゼンマイは地板に取付けられたヒゲ持ちの穴を通ってこの穴にヒゲクサビで固定されています。 ヒゲゼンマイをはさまないよう注意ながらヤットコなどでヒゲクサビを引き抜きます。 テンプが動いてしまう時は軽く指でおさえて止めてから作業します。
  2. ヒゲゼンマイをヒゲ持ちから引き出す
    ヒゲゼンマイの末端をヒゲ持ちから引き出します。 ピンセットでできるだけヒゲ持ちの近くのヒゲをつかんで引き出します。コツはテンプの輪(テン輪)を若干 指で廻しながら自然に抜けるよう作業することで、絶対に無理に引っ張りだしてはいけません。
  3. 受けネジをゆるめる
    ヒゲがヒゲ持ちからはずれたらテンプを取外すために「受ネジ」をゆるめます。 通常は上の画像とは反対側の下受ネジ(文字板が付いている側)をゆるめます。

テンプを取外す

テン真をきれいにする
  1. テンプを取外す
    受ネジがゆるんだら、緩急針をすこしまわしてテンプを取出すのに邪魔にならない位置にします。 その後テンプをピンセットか手でつまんでヒゲが歯車などにからまない ように注意しながら取出します。どこかに引っ掛かったまま取出すとヒゲが変形して修復がたいへんになる ので十分注意してください。
  2. テン真をきれいにする
    テンプがはずれたらサビや埃を取ってテン真をきれいにします。
    天真の先が赤くなっているものをよく見かけます。これは油切れの状態で使い続けたため天真が磨耗してその 鉄粉が錆びたものですから、綺麗に取り除いてください。受ネジのなかもきれいにしましょう。
    割り箸などを加工して簡易的な掃除道具をつくると便利です。ヒゲゼンマイが変形している場合はこの段階で修正します。
    きれいになったら、取外した逆の手順で再度テンプを取付けます(いい加減な説明だ!)。

4-4. 真っ黒に汚れたすごく汚い機械の場合は・・・

真っ黒な油汚れは揮発油だけではきれいにならないことがあります。 この場合は、思いきって油汚れ用の洗剤を使って洗い、水で洗剤を洗い流してからすぐに機械をビニール袋 に入れて前述のように揮発油をいれてシャカシャカ振るという手もあります。 水は揮発油より重いので、こうすると機械についた水が分離してビニール袋の底に沈みます。 こうしてから機械を乾かせば水洗いしても錆の心配が少なくなります。念の為テンプくらいは取り外して から洗ったほうが無難でしょう。



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